ぴかぴかの1年生 先生の視点から

遠慮して聞けないちょっとしたことも知れば安心です。

緊急下校 警報時に備えておこう

6月になり雨の季節となりました。

登校前に、休校になれば問題はないのですが、登校後に警報が発令され、下校することになると大変です。

学校にもよるかと思うので、文書などで今一度、確認しておきましょう。

こんな困ることが起こるという一例とその対策をお伝えします。

警報が発令された後の流れ

警報が出ると、各家庭に連絡が届きます。

放課後学童保育は閉まります。

給食前であれば、給食を食べてから下校することもあります。

一斉下校組み

登校班や学年など、地域ごとにまとまって下校します。先生も付いての下校となります。しかし、自宅前まで送ってもらえるわけではないので、お家におららるのなら、お迎えにきてもらうのが安全です。このお迎えというのは、車でお迎え、途中で引き渡しなどではなく、一緒に歩いて登校班にまじって帰るということです。

学校待機お迎え組み

学校待機組みは、下校せずに体育館などに集まり、お迎えを待ちます。ですので、お家の方には、連絡が入り次第、時間に間に合うように、速やかにお迎えの準備に取り掛かってもらう必要があります。連絡が各家庭に入って、すぐに下校とはなりません。下校準備に時間がかかりますので、その間にお迎えに来ていたたぐ準備をお家の方にもしていただかなければならないのです。

 

困ってしまう事例

①下校方法の変更

これは、混乱をきたします。

緊急下校では、待機の子が間違えて帰ってしまうということは避けなければなりません。その反対で、一斉下校の子が間違えて待機になると、安全上は問題なくても、お家の方の手間となり不信感につながり、これもまた避けなければならないことなのです。

こうした間違えが起こらないように、各学校、対策を練って段取りを組んでいます。

例えば、各担当が見る名簿を4月当初に作成し、加えて、当日は、欠席・早退者を一覧に出し職員に配布、全てが揃った後、子どもたちの下校準備が始まります。

そこで、次々に、変更連絡があると、手が足りない職員室はぱんぱんです。

連絡を受けた職員が、担任に連絡、担任が子どもに連絡、名簿の入れ替え、登校班であれば登校班担当へ連絡などなど、全て漏れ落ちなく入れ替えなければなりません。

学級では、待機か下校かを何度も確認しながら、列をつくって並ばせたり、名札をかけて待機とわかるようにしたり、動かしています。

1年生では帰りの用意も時間がかかる中、全員に短時間で下校の準備と下校・待機の誤りのないように指導を行っている中、変更の連絡が次々とくると大変なのです。しかも、漏れ落ち、聞き間違いがあってはなりません。書面でなく、口頭での連絡だと尚更、後からあっていたのかと心配になるのです。

(もう少し原始的な方法でなくなればいいのになと思うのですが、現状は整っていないので仕方ないです)

②迎えに来ない

学校待機はお迎えに来てもらいます。しかし、いつまでも来られない方もおられます。放課後学童保育に預けている方が、迎えに来られるのは難しいことは承知ですが、学校待機を預かり場所と勘違いされているのかと思うことがあります。

時間を報告していますので、一斉にたくさんの子たちがお迎えに来てもらい、下校していきます。一斉下校組みに付いて送りに行き、学校に戻ってきてもまだ残っている子たちもいます。

とても、不安そうに待っています。そして、一人二人と、ぽつぽつお迎えに来てもらい、友達が帰っていくのを寂しそうに見ています。

学校にもよるかと思いますが、預かりではない場合は学校待機は下校の子たちと同じで、その時にお迎えということを把握しておきましょう。

③お迎えの順序を守らない

漏れ落ち、間違えがないように準備をしています。そんな中、迎えに来たからといって、すぐに連れて帰ろうとする方もおられます。

下校時間はあくまでも予定です。学校には段取りがあります。子どもたちを動かしており、誤りがないようにしてきるので、予定時刻よりも時間がかかることがあります。

予定時間より早く迎えに来た、予定時間を過ぎたといった理由で、順序通りでなく、連れて帰ってしまうと、また待機組名簿の変更、待機組担当への伝達などが必要になります。

早く来た場合は待ってもらうことになるかもしれませんが、安全のためだと思ってください。

 

対応策

①下校方法の変更

「迎えに行こうと思っていたが、実際は迎えには行けない」ということがないように、決める時には、お家の方の勤務の都合や勤務場所を考慮してよく考えて決めましょう。また、近くに頼れる親戚がいるのかなども判断材料となります。しかし、その場合は、しっかりと親戚の方と話し合いをしておいてください。「今日は無理」というように、「行ける時は行く」というのであれば、お迎えに関して頼るのはやめておきましょう。

また「迎えに行けるから今日は迎えに行ってあげよう」という安易な変更はやめましょう。その場合は、一斉下校してくるところを迎えに行ってあげたらよいのです。

②迎えに行けない

迎えに行けないという状況であれば、鍵の練習が必要です。兄弟がいる場合は上の子に頼むのも一つですが、1年生でも開け閉めできるようになっておきましょう。今後、必要になる力ですので、個人差にもよりますが、早めに身につけておくとよいでしょう。

急な変更が起こりそうであるのなら、一斉下校にしておきましょう。そうすれば、子どもも早く帰ることができます。この場合も、鍵の練習をしておきましょう。

その方が、お家の方も慌てずに済みますし、年に数回あるかもしれない緊急下校で右往左往せずにすみます。早く身につけておくにこしたことはありません。

③迎えに行ったが早く帰りたい

学校待機にせずに、一斉下校にして迎えに行ったら早いです。待機場所でお子さんが来るのを待つから、すぐそこにいるのに帰れない、遅いなど、イライラの原因なるかもしれませんね。

 

ここ最近は、警報発令が増えてきています。昔はなかった緊急下校訓練もあったりするほどです。

また、働く方も増えて、下校時の問題などが出てきています。お家で対策できることはしておき、いざというときに、お子さんが安心して下校できますように。