小学校に入ると学習が中心となります。「基礎学力の定着」「学力の向上」などを目指します。
生活面においては、ルールを守るなどの指導はあります。しかし、「生活力をのばす」という言葉は聞かれません。そもそも小学校で必要な生活力とはどのようなものでしょうか。
生活力のある子
「学力」で言えば下から数えるくらいであったとしても、「生活力は抜群」という子がクラスにはいるものです。
この時の「生活力」とは
・日常的な一斉指示は理解して動ける
・やったこと、やるべきこと、聞いたことを覚えている
・わからないことや困った時に言える
・一斉行動に追いついている
・自分のことは自分でする
この、生活力抜群の子は、やたらとよく覚えていたり、行動が素早かったりするのです。なんなら、先々と思いつき聞いてきたり、動いたりします。こちらが忘れていることも、よく声をかけてくれます。そして、例え、何かを忘れたり、間違えても自分なりに考えて乗り超えます。
「抜群」とまではいなないとしても、基本的な生活力がないと、何かと大変です。なぜなら、学校は基本的に先生がクラスに一人で、一斉に聞いて一斉に動いていくからです。
生活力と学力は一致しないのか
上記でも述べたように学力が低くても生活力が抜群な子はいます。
反対に学力があるけれども、生活力が乏しい子もいます。 (ここで言う「学力」は、わかりすいテストなど、狭い範囲のものとします)
・困った時に言えない
・ワンテンポ遅れる、時間に間に合わない
・自分がすべきことを忘れる
これらにより、困っていたり、もしくは、周りが見えておらず困ってもいない子もいます。
しかし、計算や文字などの学習に力を入れて、繰り返し練習させて、何とか点数がとれることで安心さらる方もおられます。
今、力を入れるべきことは何かを見失うと、繰り返しで何とか身につき、できているように思われている学習も、いずれ追いつかなくなります。
もちろん、今やっている学習を積み残すさず、一つずつ積み重ねていかなければなりません。
しかし、この、「生活力があるのか」というところも、見落とさずに見てあげてほしいです。
家庭で育てる生活力
この生活力は、園で育てられてきています。入学した時には、個人の特製や生活環境により、既に差ができています。学校では、
・困った時には〜する
・話を聞く
・一斉にできるように練習する
などの指導は行いますが、指導したからと言って、すぐに身につくものではありません。
生活力が乏しいと思われる場合は、少し関わり方や声かけを気にかけてあげるとよいでしょう。
・「やりなさい」「言ってもできない」ではなく、見本を示したり、一緒にしたりする
・子どもが言おうとしている言葉を先に言わない
・困っている時に、先に(すぐに)手をかさない
など、手間暇はかかりますが、時間をかけてあげる必要があるでしょう。
お子さんに本当に必要な力は何か、そのためにどうしていくかを、考えてみてあげてください。
生活力が身につくと、今後、様々な力がのびていくことでしょう。