給食ではお家での躾がよく表れます。
昔と違い、お残しがしやすくなり、さらにお家での食事風景が見えてきます。
1 残し方
好き嫌いがあることは悪いことではありません。
しかし、残し方でタイプが出てきます。
①苦手なものも食べようとする
出された食事は基本的に残さないと染み付いているタイプです。
苦手な食べたものが出てきた時に、向き合い方が違います。ペースは落ちますが、食器を持ったり、お箸を置かずに、食べようとします。
苦手だったこともわからないくらいのことが多いです。
とても苦手な食べものの時には、お喋りせずに、黙って向き合い、口に運びます。時間はいつもよりも遅くなったとしても、えいっ!と食べ切ります。
例え残すことになっても、悪そうにします。食器にちょこんと残っています。
②どっさり残っている
好き嫌いが多いタイプです。好きなもの以外は進みません。
筑前煮などの料理や、里芋、豆類など、家庭の食事に出てこずに、食べ慣れていないというケースも多いです。
③遊んでしまう
全般的に食べれず、さらに、お箸でつついたり、こねくり回したり、とりあえずはしてみるタイプです。そして、すぐに食器や箸を置き、食べることを放棄して、時間が経つのをお喋りして待ちます。
また、普段から考えればわかるはずですが、おそらく食べないであろうおかずをご飯にかけたり、混ぜたりしてしまい、ぐちゃぐちゃの状態で返却にきます。
1年生では、友達につられておかわりしてしうこともあるくらいです😅
2 挨拶
みんなで食事の挨拶をします。ここにも、お家の様子が伺えます。
例えば、食べ始めがみんなより出遅れた子が、手を合わせて、小さい声で「いただきます」と一人でつぶやきながら頭を下げていました。
食べ終わった子から食器を片付けるルールの時に、自分が食べ終わって席を立つ前に、声を出して「ごちそうさまでした!」と言う子もいました。
これらは習慣であり、常にしているからこそ、自然に出てくるのだと感じます。
3 食育という言葉は古い?!
今と昔とでは、給食の考え方が異なります。
それこそ、栄養としての給食から、みんなと楽しい食事としての給食になっています。
もちろん、その中で友達に触発されて、食べられるようになっていく子は多くいます。
しかし、昔と違い、なかなか進めにくいのも現状です。少しのきっかけで、何を追求されるかわかりません。もはや、そんなリスクを背負ってまで食べさせる意味がないと感じている教員も多いのではないでしょうか。「食事に関してはご家庭で」と思いながら、給食時間を見るようになってきているのではないでしょうか。
少し前に流行った「食育」という言葉もここ最近は聞きません。学校で育てた野菜などを学校で食べることも難しくなってきています。
4 マナーは習慣
お箸の持ち方だけでなく、食器を置いたまま、足を椅子に上げてなどの様子が見られます。
声をかけ続けていても、なかなか直りませんね。やはり習慣です。お家でのマナーが、しっかり外でも出ています。食事3回の内、2回はお家でとっていますから、給食中だけで直すのは難しいです。
給食では、お家での食事風景がよく見えてきます。お家の方が苦手な食材は家では出てこないので食べられない、鰹節からとった味噌汁は家では飲まないから食べられないなど、食事内容までだいたい想像がついてしうのです。
好き嫌いがあることは悪いことではない、苦手なものは残すこともある。しかし、そう言う時にどうするか、マナーを普段から身につけさせてあげたいですね。